EU加盟国の近作を一堂に集めた「EUフィルムデーズ2012」開催

カロと神様

EU(欧州連合)加盟21ヵ国の近作を一堂に集めた「EUフィルムデーズ2012」が5月25日から東京都国立近代美術館フィルムセンターで開催される(福岡会場は6月13日から)。
ヨーロッパの社会・文化の多様性が感じられるユニークなラインアップで、10回目を迎える今年は、日本初公開作品7本を含む全21作品が上映される。
すでに日本でも好評の話題作から国際映画祭で絶賛された名作、劇場公開が少ない東欧の作品などが格安料金で楽しめるこの機会を、ぜひお見逃しなく!

○EUフィルムデーズ上映作品一覧


▼日本初公開作品紹介

『メイド・イン・ハンガリー』(ハンガリー)

メイド・イン・ハンガリー

1960年代半ばの共産主義体制下のハンガリー。4年間のアメリカ生活を経て両親と帰国したミキは、反抗的な態度、派手な身なりとロックンロールで周囲の目を引く。当局に目をつけられた彼は、政府の企画したタレントショーに出場するが…。ロック歌手フェニュー・ミクローシュの半生を題材にした伝記的ミュージカル映画。
※フォニョー・ゲルゲイ監督来日予定
制作:2009/109分
上映(東京):5月26日 (土) 15:30, 6月14日 (木) 19:00

『カロと神様』(オーストリア)
両親の離婚に心を痛める8歳の少女カロが無線機を通じて神様に悪態をつくと、意外にも返事が返ってくる。しかし、カロの前に姿を現したその「神様」は、みすぼらしい身なりの不審な男。それでも、両親の仲を元通りにしたいという彼女の願いを叶えようとする。
制作:2006/94分/ダニエレ・プロスカー監督
上映(東京):5月27日 (日) 17:00, 6月01日 (金) 15:00

『サニー・ボーイ』(オランダ)
1920年代後半から30年代にかけてのオランダを舞台にした、実話に基づく物語。年齢も人種も異なる男女が、厳しい偏見に遭いながらも真実の愛を貫こうとする。だが、ナチスの台頭により、彼らの運命はさらに翻弄されていく。オランダ国内で高い評価を得た大作。
制作:2011/131分/マリア・ペータース監督
上映(東京):5月29日 (火) 15:00, 6月03日 (日) 16:30

『反抗』(ルクセンブルク)
ナチスドイツに併合されたばかりの小国ルクセンブルク。21歳のフランソワは、父親の命令でドイツの大学に行くが、人種的優越性を説く大学に反発して辞めてしまう。残された選択肢は、徴兵され連合国軍とロシアの戦線で戦うか、「レフラクテール(兵役逃れ)」として何カ月も地下壕で光を見ない生活を送るかだった。
制作:2009/100分/ニコラ・シュタイル監督
上映(東京):6月01日 (金) 19:00, 6月03日 (日) 14:00

『ヤギ』(ブルガリア)、『愛の揺らめき』(ラトビア)、『クルリク』(ルーマニア)の3作品は英語字幕になります。


▼その他の上映作品一覧

『アイルランドの事件簿』アイルランド
(制作:2011/96分/ジョン・マイケル・マクドノー監督)
上映(東京):5月26日 (土) 13:00, 5月29日 (火) 19:00

『人生、ここにあり!』イタリア
(制作:2008/111分/ジュリオ・マンフレドニア監督)
上映(東京):5月31日 (木) 15:00, 6月02日 (土) 13:00

『エリックを探して』イギリス(※当サイトレビューはこちら)
(制作:2009/117分/ケン・ローチ監督)
上映(東京):6月06日 (水) 15:00, 6月12日 (火) 19:00

『発明村のロッテ』エストニア
(制作:2006/76分/ヘイッキ・エルニツ、ヤンノ・プルトゥマ監督)
※英語字幕・声優による日本語ライブ吹き替え
上映(東京):6月10日 (日) 16:00, 6月15日 (金) 15:00

『ぼくのエリ 200歳の少女』スウェーデン
(制作:2008/115分/トーマス・アルフレッドソン監督)
※同監督作品『裏切りのサーカス』の当サイトレビューはこちら
上映(東京):5月25日 (金) 15:00, 5月30日 (水) 19:00

『ペーパーバード 幸せは翼にのって』スペイン(※当サイトレビューはこちら)
(制作:2010/123分/エミリオ・アラゴン監督)
上映(東京):6月02日 (土) 16:00, 6月05日 (火) 15:00

『空飛ぶツィプリアンの伝説』スロヴァキア
(制作:2010/108分/マリアナ・チェンゲル=ソルチャンスカ監督)
上映(東京):5月27日 (日) 11:00, 6月08日 (金) 15:00

『ブロンドの恋』チェコ
(制作:1965/75分/ミロシュ・フォルマン監督)
上映(東京):6月03日 (日) 11:00, 6月07日 (木) 19:00

『ポートランド』デンマーク
(制作:1996/104分/ニールス・アルデン・オブレヴ監督)
上映(東京):5月25日 (金) 19:00, 6月16日 (土) 16:00

『ソウル・キッチン』ドイツ(当サイトレビューはこちら
(制作:2009/99分/ファティ・アキン監督)
上映(東京):5月30日 (水) 15:00, 5月31日 (木) 19:00

『危険なレシピ』フィンランド
(制作:2008/86分/ジョン・ウェブスター監督)
上映(東京):6月09日 (土) 13:00, 6月13日 (水) 15:00

『食料品屋の息子』フランス
(制作:2006/99分/エリック・ギラド監督)
上映(東京):5月27日 (日) 14:00, 6月05日 (火) 19:00

『水の中のナイフ』ポーランド
(制作:1962/94分/ロマン・ポランスキ監督)
※同監督作品『ゴーストライター』の当サイトレビューはこちら
上映(東京):6月07日 (木) 15:00, 6月08日 (金) 19:00

『ブロンド少女は過激に美しく』ポルトガル
(制作:2009/64分/マノエル・デ・オリヴェイラ監督)
上映(東京):6月06日 (水) 19:00, 6月12日 (火) 15:00

※スケジュールなど詳細や更新情報は、公式サイト(www.eufilmdays.jp)でご確認ください。


▼EUフィルムデーズ2012概要
東京会場:5月25日〜6月16日
東京都国立近代美術館フィルムセンター(公式サイト
料金:一般/500円, 高校・大学生・シニア/300円, 小・中学生/100円, 障害者/無料

福岡会場:6月13日〜6月19日
福岡市総合図書館(公式サイト
料金:一般/600円, 高校・大学生/500円, 小・中学生/400円, 障害者・福岡市在住の65歳以上の方/300円


▼フィルムセンター開催中の企画展(4月11日~7月29日)のご案内

東京都国立近代美術館フィルムセンターにて「ロードショーとスクリーン 外国映画ブームの時代」と題した企画展が開催されています。主に1970年代から80年代に日本を席巻した作品を、当時のポスターや宣伝資料で振り返るとともに、ゲストによるギャラリー・トークも予定されており、<日本人にとっての外国映画>を再発見する機会ともなるでしょう。

会場:東京国立近代美術館フィルムセンター 展示室(企画展)
会期:2012年4月11日(水)~7月29日(日) *月曜日、6月18日(月)~25日(月)は休み
観覧料:一般200円(100円)/大学生・シニア70円(40円)/高校生以下及び18歳未満、障害者(付添者は原則1名まで)、MOMATパスポートをお持ちの方、キャンパスメンバーズは無料
公式サイトはこちら

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