(ライターブログ)CL決勝チェルシー×バイエルン・ミュンヘン観戦記@3Dライブビューイング:その1

LVを告知するポスター

すでにニュースになっているので、多くの方はもうご存じだと思いますが・・・。

5月19日、サッカーの欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝がミュンヘンで行われ、チェルシー(イングランド)が1-1のまま迎えたPK戦でバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)を4-3で下し、悲願の初優勝を成し遂げました。

祝!!!!!!!!!!

この記事の右側(→)にあるプロフィール欄のとおり、映画以外にもサッカー大好きで、チェルシーファンの私。一番好きな選手は主将のテリー。思い返せばこのチームを愛して8年ほどですが、優勝が決まった瞬間、何度も何度も「★△&%▼*☆■◎※◆!!!!!」と言葉にならない雄叫びをあげました。本当にチェルシーを好きでいて良かった!と心の底から思いました。あまりにも素晴らしい出来事!!!!!!!この日のことは、生涯忘れることができないだろうな~と思います。

それにしても試合展開は常に劣勢。心臓がキリキリと締めあげられるようで辛かった。守備は耐えに耐えていたけれど、後半38分にバイエルンに先制されたときは、ダメだ・・・と頭を抱えたのに、43分にドログバの起死回生の同点弾、そして延長。PK戦も一時は3-1でリードされていたのに・・・。そんな劇的な展開を経ての優勝に、もはや叫びというより、咆哮しまくっていました。あの瞬間を思うと、自然に胸熱くなり、今にも涙がこみ上げそう・・・。「嬉しい」とか「感動」という簡単な言葉では表現しきれないくらいの感情を体験できました。サッカーは何が起こるか分からないし、最後まで諦めてはいけない、と実感します。

そして、表彰式でビッグイヤー(優勝トロフィー)が掲げられたとき、まさに「Time has come」。映画の話だけど、2009年に『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグロー監督が女性として初のアカデミー賞監督賞を受賞しましたが、その際のプレゼンター、バーブラ・ストライサンドが「Time has come」とつぶやいたことがとても印象的。「この瞬間がきたわ」という女性監督の先駆者的存在のバーブラだからこその実感がこもっていました。それと同じく、ビッグイヤーがテリーとランパードに渡されたとき、私は(多分)バーブラと同じような感慨に浸ってしまいました。4年前にもチェルシーはCL決勝に進んだもののPK戦で敗れ、悲嘆の涙に暮れたけど、でも、でも、ついに「この時がきた」と極端な話、もう死んでもいいと思うくらいの幸福感。こんな素晴らしい経験をさせてくれたチェルシーに感謝。ロンドンにはもう足を向けて眠れません。

絶不調に喘いだ今季のチェルシー。いったい誰がチェルシーの優勝を予想したであろうか・・・。CL決勝リーグが始まる前に、某テレビ局がJリーガーに1回戦の勝敗予想をさせていたのですが、1回戦のチェルシー×ナポリ(イタリア)の勝敗を、何とJリーガー5人全員がナポリの勝ちを予想。「え・・・」と意気消沈すると同時に、不振っぷりを見れば、そう思うのは当然だな、と納得している自分もいて・・・。で、1回戦1stレグはその予想通り、アウェーで完敗。ほどなくして、ビラスボアス監督が解任されたことにも、もう驚きはなく冷静に受けとめていていました。

ところが、3月のナポリ戦2ndレグ(於:ロンドン)での劇的な勝利で、準々決勝に駒を進め、ここではベンフィカ(ポルトガル)を何とか撃破。そして準決勝では超守備的な戦術で前年欧州覇者バルセロナ(スペイン)を退けました。圧倒的に低い下馬評を覆しての勝利に、もう歓喜の涙、涙!!この準決勝2ndレグが終わった日の夜、『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』に出演の北村昭博さんのインタビュー取材が控えていたのですが、北村さんがインタビュールームに入ってきたときの第一声が「いやー、チェルシー勝って良かったですねー!」。北村さんとはTwitterでの交流があるもので、私がチェルシー好きということをご存じだったんですね。ありがたいことです。(ちなみに、この日に行った北村さんのインタビュー記事はこちら

ただ、決勝進出は嬉しかったけれど、次第に不安と恐れが、胸中にうずまいてきました。テリーはじめ主力4人が出場停止。しかも会場は対戦相手バイエルンのホーム。チェルシーに有利な条件はほとんどなく、逆に負ければ国内リーグを6位で終えたことで来季のCL出場権がなくなる等、失うものが大きい。本当に怖くて怖くて、心臓が破裂するんじゃないかと思うくらいの緊張感が襲いました。もう自分に出来ることは「勝ってーー!」と全身全霊で念を送ることと、近所の神社にお参りすることくらいしかなくて、本当にもどかしかったです。一時期は、恐怖のあまり試合を観ることができないんじゃないか、と考えたくらい。

でも、前述でもお分かりのように、結局は試合は観ましたよ。やはり後悔はしたくなかったし、どんな結果になろうとも受け入れてやる!って、腹を決めたので。問題はどこで観るか?――様々な選択肢はありましたが、悩んだ末、近所の映画館での3Dライブビューイング(LV)で観戦することにしました。今まで南アW杯日本×オランダや、ミュージシャンのLVを映画館で観たことはありますが、3DでのLVは初めての体験でした。

この決勝戦がサッカー史に語り継がれる試合であり、ファンの記憶に残る試合であることは確信していますが、サッカー界においてどのような意味をもたらすのか?何らかの転換期となりうるのか?その検証については、残念ながら私はサッカーに関して専門家ではないので、サッカージャーナリストの方々の論評や歴史の判断を待ちたいところです。ただ、映画館での3DLVの経験ができたので、一応、映画ライターのはしくれとして、“映画館”をキーワードに感じたことを書き留めておこうと思います。ありがたいことに、本サイト「映画と。」のライターブログ欄では、映画以外にも好きなことを自由に書かせてもらえるという、メリットもあるので。
続きはその2にて。

その2に続く

文:富田優子

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