マイケル・ファスベンダー×キャリー・マリガンでセックス依存症をリアルに描く衝撃作『SHAME -シェイム-』来年3月、日本公開決定

今年のヴェネチア国際映画祭で最優秀主演男優賞を受賞した『shame』の邦題が『SHAME -シェイム-』に決まり、来年3月に日本で公開されることとなった。主演は『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(11)のマイケル・ファスベンダーと、『17歳の肖像』(09)のキャリー・マリガン。

セックス依存症の男の性(さが)をリアルに描いた本作は、激しすぎるセックス描写により、アメリカでは最も厳しい上映規制〈NC-17〉(17歳以下の鑑賞が全面的に禁止)のレイティングがつけられ、日本でも多くの修正を入れなければ〈R-18+〉(18歳未満は鑑賞禁止)ですら上映許可が下りなかったという、内容、映像ともに衝撃的な作品である。スティーヴ・マックイーン監督(『Hunger』(第21回東京国際映画祭上映/08))との入念な刷り合わせと、配給元や海外セラーの説得により、ついに公開が実現する運びとなった。

昨今ではアメリカで〈NC-17〉と判定される映画の数は減っており、年に1本あるかないかという程度だという。観客層や上映館が限定されてしまうため該当箇所に修正を入れ、レイティングを下げるケースが多いが、無修正での上映に踏み切ったアメリカの配給元であるサーチライトは、「NC-17はむしろ名誉の印」という作品のクオリティへの自信をうかがわせるコメントを発表していた。全米では12月2日より限定公開され、予想を上回るヒットを飛ばしている。

日本公開に際しての修正について、映像アーティストでもあるマックイーン監督は「日本での上映に問題があるようだから、ヘアーの部分などをぼかしたりしなければならなかったんだ。作品を切るわけにはいかなかったから、ヘアー部分がすこしぼやけるくらいなら、と飲むしかなかったよ。日本の観客に映画をみてもらいたいからね。もしもノーと言ったらその機会がなくなるわけだし」と複雑な胸中を前置きしたうえで、「とにかく日本の皆さんに観てもらうということがとても重要だと思うから、仕方ない」と日本公開に向けての決断を語ってくれた。

主演のファスベンダーはセックスに傾倒するエリートサラリーマンを熱演し、数々の賞レースで受賞・ノミネートを重ねており、アカデミー賞への期待も高まる。また、マリガンは、これまでの清楚なイメージを覆す大胆なヌードと鬼気迫る演技を見せている。

2012年3月10日(土)シネクイント、シネマスクエアとうきゅう他にて全国順次公開。

▼作品情報▼
(物語)NYでエリートサラリーマンとして生活するセックス依存症の兄(ファスベンダー)の部屋に転がり込んだ、恋愛依存症にしてリストカット癖のある妹(マリガン)。全く相容れない二人は、共に生活を送ることで一層孤独の影を深め、事態は悪い方向へと転がり始める。そんな折、男のもとに衝撃的な連絡が入る。彼はなぜ、そんなにもセックスに傾倒していくのか?そこに浮かび上がるのは――。
監督:スティーヴ・マックイーン
出演:マイケル・ファスベンダー、キャリー・マリガン
© 2011 New Amsterdam Film Limited, Channel Four Television Corporation and The British Film Institute


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