ニュープリント版「ベニスに死す」10月1日(土)初日決定!

日本で一番待ち望まれていたヴィスコンティ作品がいよいよ公開!
映画史に燦然と輝く総合芸術の頂点が、今再び私たちの前にその姿を現す。

巨匠ルキーノ・ヴィスコンティの数々の名作の中でも、『山猫』(63)と並んで屈指の完成度を誇る傑作『ベニスに死す』(71)。この作品は、日本では遅れていたヴィスコンティの評価を不動のものとしただけでなく、最も愛されるヴィスコンティ作品として知られている。その『ベニスに死す』が、待ち望まれていたニュープリント版での上映として、10月1日(土)からの公開が決定した。

原作はノーベル文学賞に輝くドイツの文豪トーマス・マン(1875~1955)の同名小説。主人公のモデルは、ロマン派の大作曲家グスタフ・マーラー(1860~1911)。主題曲に使用された、彼の「交響曲第5番アダージェット」の甘美な旋律は、この映画のためにつくられたのではないかと思えるほど、見事な効果を生み出した。

主人公アシェンバッハを演じたのは、名優ダーク・ボガード。そのアシェンバッハを虜にする美少年タジオに抜擢されたのは、当時15歳のビョルン・アンドレセン。原作で綴られている「ギリシャ芸術最盛期の彫刻作品を思わせる」金髪碧眼の少年を求め、ヴィスコンティ自らヨーロッパ中を旅して発見したスウェーデン人の新人だ。その完璧なまでの美しさは、今も伝説として語り継がれている。

製作40周年、ヴィスコンティ没後35年、マーラー生誕150年及び没後100年という、節目の年を迎えた今、恐らく映画史上最も甘美で残酷な瞬間と言える圧巻のラストシーンや、見事な音楽と映像の融合など、スクリーンで思う存分堪能する絶好の機会ではないだろうか。

≪STORY≫
ベニスを静養のため訪れたドイツの高名な作曲家アシェンバッハは、滞在先のホテルで出会ったポーランド人の美少年タジオに心を奪われる。夏の終り、コレラが蔓延するベニスで出会ってしまった“究極の美”。その瞬間、美の囚人となったアシェンバッハの苦悩と恍惚が始まった…。

▼作品情報▼
製作・監督:ルキーノ・ヴィスコンティ
脚本:ルキーノ・ヴィスコンティ、ニコラ・バラルッコ
出演:ダーク・ボガード、ビョルン・アンドレセン、シルヴァーナ・マンガーノ
原作:トーマス・マン「ベニスに死す」(2011年8月集英社文庫刊)
音楽:グスタフ・マーラー「交響曲第3番」「交響曲第5番」
1971年/イタリア・フランス/131分/カラー/英語・イタリア語・ポーランド語・フランス語/モノラル/シネスコ
配給:クレストインターナショナル
公式サイト
©1971 Alfa Cinematografica S.r.l. Renewed 1999 Warner Bros., a division of Time Warner Entertainment Company, L.P. All Rights Reserved.
10月1日、銀座テアトルシネマにて陶酔のロードショー!

特別上映企画【ヴィスコンティと美しき男たち】9/24(土)~9/30(金)開催!
上映作品:アラン・ドロン主演「若者のすべて」、ヘルムート・バーガー主演「ルードヴィヒ」


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