リポート~映画と台北 その1

ばーんっと浮かび上がったタイトルは「宇宙戦艦大和号」―地下鉄ホームの広告用TVモニターから流れ出した予告編映像は、『SPACE BATTLESHIP ヤマト』のそれでした。

若者の集まる西門町。「ヤマト」広告の上には、「ハナミズキ」のCMが

昨年暮れに訪れた台湾・台北市。暮れといっても台湾では旧暦で正月(旧正月、今年は2月3日)を祝いますので、年末ムードというより(とっくに過ぎているんだけれど、何故かまだまだ)クリスマスムードが残る12月31日から鳴り物入りで公開された同作。日本のエンターテイメント情報がほぼリアルタイムで入っている台湾でも木村拓哉は人気で、注目度の高さがうかがえる宣伝っぷりです。ヤマトと同日、『ハナミズキ』の上映もスタート。台北を歩くと、既に公開中の『ノルウェイの森』のポスターが街頭を飾り、主演の松山ケンイチがメディアを賑わせるなど、海外にいることをすっかり忘れてしまいそうになります。日本で人気の俳優陣がそのまま台湾の映画市場を席巻しているといった様相。負けずにがんばれよ、台湾映画!と思う反面、やはり何であれ海外で自国の作品が広く受け入れられているのを見るのは嬉しいものです。ちなみに、『大奥』も公開済み、『BECK』も1月中に封切られます。
逆に、イマイチ日本で話題に上ることが少ない台湾映画ですが、台湾で2010年台湾映画最高の動員を記録した『モンガに散る』(ニュウ・チェンザー監督、イーサン・ルアン主演)が、昨年12月から公開されています<作品レビュー>。台北市のモンガ(艋舺)と呼ばれるエリアは、台北で最も古い寺・龍山寺を中心に屋台なども立ち並ぶ、台北発祥の地と言われる地区。ガイドブックでは“万華地区”と紹介されている辺りです。『モンガに散る』の大ヒットを受けてこのエリアを訪れる観光客が増加、今では“艋舺一日遊(モンガ一日周遊)マップ”なるポスターが町の一角に貼り出されています。ロケで使われた家屋(極道の親分の屋敷など)も見学することが可能で、中に入ると、主要キャストの衣装を着たマネキンが出迎えてくれたりして(写真参照)。もちろん、並んでパシャっと記念撮影は忘れません。

映画の舞台は80年代台北。その時代のファッション、ということで

いや~彼ら、高校生の設定なんですけど、服、迫力ですねぇ。私が小さいこともあるのですが、デカイですねぇ。 “やーさん”っぽい柄とサイズの大きさに気圧されて、距離を縮められずにいます……。
続いて、台北っ子はどんな環境で映画を楽しんでいるのでしょう。チェックしてきました。<その2へ> 

text&photo by:新田理恵

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