「大韓民国1%」新星イ・アイさんインタビュー:オーディションで運命を感じました

韓国海兵隊において、1%しか入ることができない海兵隊特殊捜索隊。女性初の副士官を演じ、筋骨隆々の男性たちにも引けをとらない力強い演技を見せた韓国の新星イ・アイさん。実際の彼女は超美肌でスラッとしたチャーミングな美女だが、撮影前の3ヵ月間は特別なトレーニングを受けながら、日焼けマシンで1日に2度肌を焼いて役に臨んだという。
実は日本映画が好きで、現在は日大芸術学部映画学科に在学中。「今ハマっているのは、もずくと納豆を混ぜてご飯にかけたもの」という日本通で、インタビューは通訳なしで行われた。


出演のきっかけについて教えてください

イ・アイさん(以下、敬称略)「女性の軍人が活躍する韓国映画はこれまでに無く、新鮮だなと思ったのでオーディションを受けました。あと子供の頃から、軍隊のエピソードは面白くて好きでしたね。というのも、男性は軍隊に入るとピュアになるみたいで・・・(笑)。夜空の星の美しさに涙したり、社会から遮断されるせいで感動しやすくなるとか。女性を見たら、それがおばあさんでも嬉しくなってしまうとか(笑)。本作でもそういった男性軍人の姿がユーモラスに描かれています。

オーディションでは、訓練を受けた女性でも身体的にできないと言われている軍隊のポーズ(冒頭シーンでユミも失敗する)をさせられたのですが、私は練習なしで簡単にできてしまったんです。自分でもびっくりして、これは運命だと思いました。チョ・ミンナム監督いわく、それが決め手となったようです(笑)」。

※チョ・ミンナム監督は本作の編集作業中に大腸がんで倒れ、2010年2月に他界。

役作りのため海軍女性を取材したそうですが、印象的なエピソードはありますか?

イ・アイ 「特に、軍隊言葉が独特で外国語並みに苦労しました。彼女たちの話し方を録音して毎日練習していたのですが、そのうち楽しくなって普段もそのような話し方をしていました。監督は『なりきってるな』と言って喜んでいましたね。今でも彼女たちの何人かとは電話したりするのですが、思わず軍隊言葉になってしまいますね(笑)」。

撮影中、辛かったことは何ですか?

イ・アイ 「撮影前のトレーニングがとても辛かったので、実際の撮影で肉体的な苦痛を感じることはほとんどありませんでした。むしろ、初めて主演をやるというプレッシャーの中で、『ユミだったらこうするだろう』と常にユミに集中することの方が大変でした。強いて言うなら、上官を載せたボートを担いで浜辺を走るシーンは首がちぎれるかと思いました。実際にそのシーンでけがをして病院に運ばれた男性もいたんですよ」。

女優が一人という現場はどうでしたか?

イ・アイ 「現場では男女を意識したことはありません。撮影以外の時間は筋肉競争になるのですが、私も参加していました(笑)。ソン・ビョンホ先輩は目力強いですけど、本当はとても面白くて現場を盛り上げてくれました。イム・ウォンヒ先輩は、女好きで馴れ馴れしい感じの役ですが、実際はとてもシャイで仲良くなるのが一番大変でしたね。でも仲良くなったら映画や演技についてコメントしてくれました。とても真面目な方で、撮影の合間に椅子に座っているのを見たことがないし、大変な現場だったのに文句ひとつ言わず、本当にプロだなと思いました」。

最後に、「(CGは一切なく)100%リアリティの大韓民国1%です!!!」と笑顔で自信を覗かせたイ・アイさん。撮影中は肉体的な辛さもほとんどなく、強い紫外線やノーメイクへの抵抗も全く無かったというから、その役者魂は本物だ。清楚系・正統派美女が多い韓国人女優の中では異色の健康的美女であり、今後大注目の女優だ。

本作は韓国海軍での生活が再現され、北との戦闘を想定した訓練なども描かれている。同胞でありながら、緊張状態の続く両国軍隊のリアルな距離感が見えてくる。実際は韓国軍隊の特殊部隊にまだ女性は存在しないが、約60人の女性が戦闘部隊に所属しており活躍しはじめている。
女性の社会進出に伴う男女差別や男性の嫉妬の怖さなど、一般社会にも未だ残る普遍的な問題が描かれており、本国公開時にはさまざまな物議を醸したという。職場や組織で人間関係や上司のパワハラに悩んだ経験のある人なら、主人公ユミに共感し、不屈の精神で困難を乗り越える彼女の姿に勇気づけられるだろう。老若男女問わず楽しめる爽快なエンターテインメントである。

取材・文 鈴木こより

▼イ・アイ プロフィール
1984年6月生まれ。日本大学芸術学部映画学科在学中。
「太陽四神記」「自由人イ・フェヨン」などのドラマや企業のイメージキャラクターを多数務めた後、本作で主演デビュー。韓国の数々の映画賞にて主演女優にノミネートされるなど、今注目の女優である。


『大韓民国1%』 3/5(土)、シネマート新宿、シネマート六本木にてロードショー!!
監督:チョ・ミョンナム
出演:イ・アイ、ソン・ビョンホ、イム・ウォンヒ、キム・ミンギ
2010年/韓国/103分
提供:ロッテシネマ 配給:アルシネテラン
公式サイト: www.alcine-terran.com/rok

※「大韓民国1%」鑑賞券プレゼントは終了しました。

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