第23回東京フィルメックスが開幕

映画を通じて世界がより良くなってほしい

左から神谷さんキム・ヒジョンさんリティ・パンさんキキ・ファンさん

第23回東京フィルメックスの開会式が10月29日(土)、東京・有楽町朝日ホールにて行われた。昨年に続き東京国際映画祭との連携開催。また、今年は財政状況の厳しさからクラウドファンディング・キャンペーンが行われたが、それが目標額に達したことから例年通り9日間の会期で開催されることになった。

プログラムディレクターの神谷直希さんからも、冒頭のあいさつで、その件につき説明があり感謝の言葉が伝えられた。また今年のオープニング作品に『ノー・ベアーズ』を選んだことについて「ジャファル・パナヒ監督が今年の7月に当局に逮捕され、その後すぐに6年間服役を言い渡されてしまい、現在も収監中です。元々パナヒ監督は海外への渡航が禁止されていましたし、来日は難しいことはわかっていたのですが、本作は素晴らしい作品ですし、世界がより良い世界になってほしいという願いを込めてこの作品をオープニング作品とさせていただきました」とその真意が明かされた。昨年の『時代革命』特別上映、そして今年、例年ゲストが招かれ盛り上がるオープニング上映に敢えてこの作品を選んだところに、本映画祭の映画への思いが籠っているように感じられた。

続いてコンペティション部門の審査員が紹介された。審査員を務めるのはフィルメックスではお馴染みの映画監督リティ・パンさん、香港の映画プログラマーキキ・ファンさん、韓国の監督で『グレープ・キャンディ』がフィルメックスでも過去上映されているキム・ヒジョンさんの3名。審査委員長のリティ・パンさんは審査員を代表して「2年のコロナ禍での後での久しぶりの皆様との再会をとても嬉しく思います。皆様、たくさんいい映画をご覧になって下さい。そして期間中ぜひお会いしましょう」と挨拶した。

今年は期間中、コンペティション作品9作品、特別招待作品4作品、メイド・イン・ジャパン2作品、またツァイ・ミンリャン監督デビュー30周年記念特集(東京国際映画祭と共催企画)として3作品が上映される。また関連イベントとしてタレンツ・トーキョー2022が開催され、オープン・キャンパスなどが行われる。

▼第23回東京フィルメックス▼

期間:2022年10月29日(土)〜11月6日(日)
【会場】有楽町朝日ホール(有楽町マリオン)
主催:認定NPO法人東京フィルメックス
共催:朝日新聞社/台北駐日経済文化代表処台湾文化センター/東京国際映画祭(UNIJAPAN)
公式サイト:https://filmex.jp/

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