BIGBANGのT.O.Pが壮絶な撮影エピソードを語る！「戦火の中へ」記者会見

2011年02月19日（土）

1月26日、都内ホテルで『戦火の中へ』の記者会見が行われ、主演を務めた人気ダンス・ヴォーカル・グループBIGBANGのT.O.Pとイ・ジェハン監督が撮影時の壮絶エピソードを語った。T.O.Pは銀髪にモノトーンの装いといったクールな雰囲気で登場した。
本作は朝鮮戦争60周年の記念碑的映画であるが、極寒の真冬を含む５ヵ月間の撮影はとても過酷なものだったという。

T.O.Pことチェ・スンヒョンは本作が本格的な映画デビューとなるが、俳優としての彼をイ監督は、「とても想像力が豊かで集中力があり、俳優として持つべき感性を持った俳優です。そしてルックスも決して無視できないですね（笑）」と大絶賛。

学徒兵を演じたT.O.Pは、２トンの火薬を使用したという戦闘シーンで、爆破の破片で首の皮がめくれたり、ヤケドしたり常に身体中に傷を負っていたという。「気になってしまうので撮影中はなるべく鏡を見ないようにしていましたが、目に破片が刺さって、『もう少しずれていたら失明していた』と言われた時は、本当に怖くなりました」と、背筋がゾッとするような恐怖体験を振り返った。

冒頭のシーンはもっとも辛くて大変だったそうだが、イ監督はリアリティを重視するため、俳優に爆発する場所を教えなかったという。
T.O.P曰く、「とても危険であったし、NGを出したら再度時間をかけてセットを作りなおさなければならないので緊張感も凄まじく、戦場にいるかのような恐怖心とともに撮影に臨んでいました。ショック状態であったとも言えるかもしれません」と、ほとんど死と隣合せの壮絶な現場であったようだが、それだけに一番やりがいを感じたシーンでもあったそうだ。
転んだ自分の上をジープが爆破しながら飛んでいくというシーンでは、「あまりの轟音に鼓膜が破れるのではと、本当に逃げ出したくなりました（笑）」と、手振りを交じえ笑いながら語ったが、「私の方は逃げ出ないように監視をしていました（笑）」とイ監督。ファンとして、笑えないエピソードなのですが・・・。

これまで手掛けたジャンル（「私の頭の中の消しゴム」「サヨナライツカ」）とは違う、戦争映画に挑戦したイ監督は、「撮影は本当に大変でしたが、戦争映画はいつか撮りたいと思っていたので撮影前は楽しみでした。今まで撮った“悲劇”とは次元が違いますね。人間が抱える最も大きな悲劇であり苦痛であるのが戦争だと思います」と語り、本作は自身にとって大きなターニングポイントになったと付け加えた。

クォン・サンウなどの先輩俳優と共演したことについて訊かれたT.O.Pは、「素晴らしい先輩方との共演は、そばで見て感じているだけで勉強になりました。自分も“お兄さんたち”のような俳優になりたいと思いました」と感想を述べ、また役者としてのやりがいを見い出せたかという問いには、「今まで気づかなかった自分の表情を探すきっかけとなり、嬉しく思います。この映画を通じて、自分自身が成長しステップアップできる機会を与えられたと感じています」と答えて、会見を締めくくった。

会見冒頭でT.O.Pは、「ちょうど去年の今頃に撮影をしていましたが無事に終えて、今こうして日本の皆さんの前にいることを感慨深く思います」としみじみ述べていたが、過酷な撮影から無事に帰還できて本当に良かったです・・・。

最初はシャイなキャラクターに緊張が相まってか、瞬きをする以外は表情も動きもほとんどなかったが、進行とともに笑顔や身振りを交えるようになり、最後のフォトセッションでは記者のリクエストに応じてポージングのサービスもみせていた。前日のジャパンプレミアのイベントや分刻みのインタビューの疲れを感じさせない姿を披露した。

T.O.Pらキャストが命をかけて撮影に臨んだ『戦火の中へ』は、2011年2月19日（土）、角川シネマ新宿他ロードショー。迫力の戦闘シーンはぜひ劇場で体感を！

取材　鈴木こより

▼『戦火の中へ』作品紹介
「お母さん、僕は人を殺しました・・・」という衝撃的な書き出しからはじまる、16歳の学徒兵が遺した手紙を基に、71人の若き学徒兵たちが夢と希望を抱きながら戦った勇敢な姿を描く。T.O.Pことチェ・スンヒョンは実在した学徒兵を演じており、ライバル意識を持ちながらも支える中隊長にクォン・サンウ、敵の北朝鮮を率いる将校を「シークレット」のチャ・スンウォン、韓国軍の将校をドラマ「IRIS－アイリス－」のキム・スンウが、男たちの熱き友情と壮絶な闘いのドラマを体現している。

戦火の中へ監督:イ・ジェハン（「サヨナライツカ」「私の頭の中の消しゴム」）
出演：チャ・スンウォン（T.O.P）、クォン・サンウ、キム・スンウ、チャ・スンウォン
英題:71 Into the Fire
配給:角川映画
公式サイト：http://www.intothefire.jp/
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