(ライターブログ)第19回上海国際映画祭が開幕
3年ぶりに上海にやって来ました。目的は某テーマパークではなく、6月11日に開幕した第19回上海国際映画祭。初日のみどころは、もちろんレッドカーペットです。残念ながら現場には行けませんでしたが、中央電視(テレビ)台の映画チャンネルで生中継されていたので、お馴染みの大スターから、今が旬の若手俳優まで、中華圏の人気者が一堂に会した様子をひととおり観ることができました。
この映画祭に来るのは二度目。前回3年前に来たときはレッドカーペットの片側が取材陣、反対側がすべてオーディエンスだったのに、今回はどうやら取材陣のみ(うち5%くらい選ばれた一般客が混ざっていた模様)。しっかり屋根もついていて、アーケードみたいでなんだかちょっと寂しい。
このレッドカーペット、映画祭出品作の監督・出演者はもちろん歩きますが、新作映画のPRの場という役割のほうが大きいようで、映画祭とは関係のない作品の俳優陣が次々登場します。むしろ、そちらにスターを集めて目玉にしている感じ。今回、イベント後半はほぼ出ずっぱり状態の大活躍をみせたのがジャッキー・チェン。昨年から「成龍(ジャッキー・チェン)アクション映画週間」というカテゴリーが常設されており、この日もジャッキー先生の新作が(私がカウントしたかぎり)4本も紹介されてレッドカーペットを右に左にと大忙し。『鉄道飛虎』(原題、12月中国公開予定)で共演している、EXOの元メンバーTAOこと黄子韜、『私の少女時代 Our Times』(今年10月日本公開予定)で一躍スターになった台湾の王大陸らと、無邪気にはしゃぐ様子がお茶目でした(写真1)。
EXOの元メンバーといえば、この日ひときわ大きな歓声を浴びていたのがクリス(呉亦凡)。『爵迹』(原題、9月中国公開予定)で組んだ監督で、人気作家でもある小柄な郭敬明と並んだ写真が映画祭オフィシャル写真素材としてサイトにあがっていたのですが、なんだが公開処刑風で悪意を感じるのは気のせいでしょうか(写真2)。
今年のオープニング作品は日本でも2013年に公開された香港映画『コールド・ウォー』の続編『寒戦2』(原題)。前作から続投のアーロン・クォック、レオン・カーファイ、エディ・ポンのほか、大御所チョウ・ユンファも加わって、仲良くレッドカーペットに登場(写真3)。
「映画と。」では、『コールド・ウォー』公開時にリョン・ロクマン&サニー・ルク両監督にインタビューしています(http://eigato.com/?p=15049)。同作が監督デビュー作だったお二人。今回、大物俳優たちと一緒にレッドカーペットを歩く姿を見て感慨深いものがありましたが、キャストの圧がすごすぎるので一切スポットが当たってない…。このメンツなら致し方ないでしょう。
海外からはイアン・マッケランとブラッドリー・クーパー、「金爵奨」を争うコンペティション部門の審査員長エミール・クストリッツァ監督、同審査員のアトム・エゴヤン監督らが登場。日本からは「日本映画週間」で上映される『縁』の平岡祐太さん、「金爵奨」ドキュメンタリー映画部門で審査員長を務める原一男監督、「アジア新人奨」部門で審査員を務める深田晃司監督らが登場しました。
上海国際映画祭は6月19日まで。何か面白いものがあったら更新いたします。
(写真提供=上海国際映画祭)