ブリリア ショートショート シアター11月のプログラム (1)
頭を空っぽにして大笑い
ためにならないバカデミックな60分
おバカショートフィルムプログラム(全6作品)上映期間:11月1日(日)~11月30日(月)
世界のショートフィルムを上映する横浜みなとみらいのブリリア ショートショート シアターでは、11月1日(日)から11月30日(月)の期間、おバカショートフィルムプログラム(全6作品)を上映いたします。本プログラムは肩の力を抜いてご鑑賞頂ける「笑い」をテーマにした全6作品です。10分以内の作品が多く、小気味よいテンポの60分です。短い時間の中にギュッと魅力の詰まったショートフィルムの醍醐味を味わえるラインナップです。
プログラム公式サイトhttp://www.brillia-sst.jp/theater_program/6/
(以上ニュースリリースより)
【作品紹介・レビュー】
『追いかけっこ』The Snatcher
監督:Maria Gordillo / 7:05 / コメディ / アメリカ / 2012
ロウアーマンハッタンのイーストビレッジにあるCafe Mogador(カフェ・モガドール)で待ち合わせをした恋人たち。しかし、二人が席に着いた途端、ランニングシャツの若い男に、彼女のバッグがひったくられる。いいところを見せなければと言わんばかりに、犯人を追いかけていく彼氏。追う者、追われる者、二人は走って、走りまくる。イーストビレッジの中心に位置するトンプキンス・スクエア・パークを突っ切り、ウィリアムズバーグ橋を渡ってブルックリンへ。マンハッタンとブルックリンの雰囲気の違いが、実はそのまま恋人たちと犯人の姿形に重なっている、その面白さ。そしてその意外な結末。川の反対から見るマンハッタンの高層ビル群の美。さあ、ニューヨークの空気を思いっきり吸い込んでみよう!
『記録』Verbatim
監督:Brett Weiner / 6:38 / コメディ / アメリカ / 2013
この作品は、訴えられた公務員に対して弁護士が、コピー機を使ったことがあるか否か、ただそれだけを追求する話。あくまでも論理的に切り崩そうとする弁護士と、その手から逃げようとする公務員。責任逃れここに極まれり。俳優たちが真面目に演じれば演じるほど、可笑しくてしようがないこの顛末は、すべてオハイオ州最高裁判所で実際に行われた宣誓供述より、そのまま抜粋されたということで、さらにびっくり。世の中にまかり通る詭弁や、論理のすり替え。それもここまで極めると、見事なコメディとなる。爆笑必至。
『笑い病』Zygomatiques
監督:Stephen Cafiero / 18:56 / コメディ / フランス / 2012
精神科の医者がある日、国防省から呼び出された。それは、とある患者を診てほしいというものだった。精神疾患と、正常の線引きは難しい。時代によっては、まともなことを言っている人のほうが、逮捕されるということもある。この国は、笑うことが異常とされる社会。何をしても笑わない人たち。その様子が可笑しいという逆転の発想。とはいえ、独裁国家の為政者においては、笑いが最も恐ろしいものであることは確か。ナチスの時代、ヒットラーを笑い者にしたらどうなったか、想像してみるといい。そういう意味で、後からゾクっとくるのが、この作品のツボ。
『ゾンビ』Zombies
監督:Sebastian Dietsch / 8:50 / コメディ / アルゼンチン / 2014
黒沢清監督は『岸辺の旅』で、人間は、亡くなった人に対しても嫉妬の心を起こせるし、いつまでもわだかまりを持って生きる存在であることを示した。それを発展させれば、人間は、恐ろしい姿に変貌した元カレ、元カノジョの“ゾンビ”にも、嫉妬できる存在であると言えるだろう。襲うゾンビと、襲われるカップル。こと、恋愛感情のもつれともなれば、襲われていてもお構いなし。ラテンの心は激しく燃え上がる。結局一番怖いのは、ゾンビよりも人間の心であるという真実を突いた、ブラック・コメディ。
『彼女の振り方マニュアル』Command-option-dump
監督:ジョナサン・フリント / 5:30 / コメディ / イギリス / 2013
マークは、恋人と別れたい。しかし、それを言いだす勇気がない。彼女を振るために準備したのは、彼そっくりのロボット。友人と一緒に遠隔操作するのだが、有名ハイテク企業製作のそのロボットは、ハイテクというのに、まるでラジコンのコントローラーのようなもので操作するというのが、何とも心元ない。明らかに表情がおかしいロボットを、本物と信じる彼女もどうかと思うが、その程度の付き合いしかなかったことも、このカップルの問題である。そのロボットの操作さえ友達任せというマークは、なおさらひどい。「ゲーム機を捨てよ、町へ出よう」という教訓噺。
『テキストメッセージ』Wanta Sext?
監督:タイラー・ファンク/ 4:29 / コメディ / カナダ / 2012
テキストメッセージとは、メールのメッセージのこと。元来コミュニケーションがはずむはずの酒場では、みんなが携帯電話とにらめっこ。遠くにいる別の誰かと会話をする。その異様。現実の場でも、バーチャルの場でも友達がいない一人の男が、届いたメッセージにすがり、欲望を丸出しに。SNSで陥りやすい罠を、お下品な形で表現すると、こんな笑いへと“昇華”する。
【ブリリア ショートショート シアター概要】
※詳細はこちらの公式サイトでご覧下さい。
■場所:ブリリア ショートショート シアター http://www.brillia-sst.jp/
〒220-0012 横浜市西区みなとみらい5丁目3番1 Filmee 2F (TEL:045-633-2151) 休館日火曜日
イベント実施により、上映時間が変更になる場合が御座いますので事前にHPでご確認頂くか、シアターへお問合せください
■チケット 大人・学生¥1000/小人(3歳〜中学生) ¥800 シニア(60歳以上) ¥800
ハンディキャップ(付き添いの方1名まで同額)¥800
■購入方法 シアター窓口