私をつくった映画たち~「リトル・ランボーズ」公開記念「勝手に映画ポスター展」で思ふ

幼いころの映画体験はその後の人格形成、とまで言うと大げさか、その後の映画人生に大きな影響を与えるものだと思う。少なくとも自分はそうでした。
11月6日(土)公開の映画『リトル・ランボーズ』は、強力な映画とのファースト・コンタクトを経験した少年が主人公の作品。厳しい教会の規律のもと、すべての娯楽を禁止されて育った少年が、映画『ランボー』を観てとてつもない衝撃を受けるお話。この作品の公開を記念して、渋谷SUNDAY ISSUEで企画展「勝手に映画ポスター展」(11月3日~7日)が開かれているので行ってきました。
さまざまなジャンルで活躍するアーティストが、人生で最初に感動を与えられた映画に対し、オマージュを捧げるポスターを製作、展示しているこの催し。いや~ファンタスティック!創造力豊かですね~アーティストって(←当たり前だ)。「E.T.」とか「2001年宇宙の旅」とか。SFやファンタジーの色合いが全体的に強かった印象。やっぱ子どもの頃だもんね~、そうだよね~、そういう映画に素直に感動できるから感受性が発達するんだよね~。ファンタジー嫌い&創造性に乏しい自分は、己の子ども時代と比較し、若干羨ましく思ったのであります。
私の記憶にある映画との最初の“遭遇”は、『タワーリング・インフェルノ』でした。高層ビル大火災をテーマにした傑作です。傑作なんですけど、幼児への衝撃度といったらこりゃ。これ、母が大好きな作品で、レンタルビデオ屋でわざわざ借りて来て私に見せたわけですが、あのシーン、エレベーターの中で火だるまになった・・・嗚呼、もう口をつぐんでいいですか?いまだに部屋を借りるときは低層階にしようと心に誓っている私です。その次の衝撃は、またまた母に勧められて観たスピルバーグ初期の傑作『激突!』。母よ、いい趣味しとるやんけ、と今となっては言えるのですが、あの犯人の顔が見えない恐怖。迫り来るトラック・・・嗚呼、もう口をつぐんでいいですか?しかし、慣れとは恐ろしいもの。「あわわわわ・・・」と最初は目を覆って観ていた幼児も、そのうち好き好んでリピートするようになるわけです。
というわけで(どういうわけだ)、この手のハラハラドキドキ作品を好んで鑑賞していた新田家(恐らく母は“胎教”とか“幼児・児童教育”とかにさほど熱心ではなかったとみえる)。おかげさまで、成人してからも映画に求める最大の要素は“刺激”ないし“衝撃”という風情のない人間になってしまいました。いったいぜんたいどうしてくれよう。




SUNDAY ISSUE http://www.sunday-issue.com/
映画『リトル・ランボーズ』公式サイト http://rambows.jp/

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