オブリビオン:記者会見

4ヶ月ぶり来日のトム・クルーズ、最新作を“ロマンチックな作品”と熱くPR!

(左から)トム・クルーズ、オルガ・キュリレンコ、ジョセフ・コシンスキー監督

全米初登場ナンバー1ヒット作として話題沸騰中の『オブリビオン』。エイリアン襲撃後の2077年の地球を舞台にした近未来アクション大作で、地球で監視任務にあたる主人公ジャック・ハーパーを演じるトム・クルーズ、ヒロイン・ジュリア役のオルガ・キュリレンコ、ジョセフ・コシンスキー監督が来日し、5月7日、東京都内のホテルで記者会見を行った。

本作のプロモーションのため、精力的に世界各地を飛び回っているトムは、『アウトロー』で今年1月に来日してから約4カ月という異例の短期間での再来日となった。来日回数はなんと通算19回!親日家として有名なトムだが「日本は特別な国。いつか日本で映画を撮ることが夢なんだ。もうあと19回来ても構わないくらい好きだ」と、改めて日本への愛着ぶりを披露してくれた。

19回目の来日となったトム

トムは本作について「大変美しい映像だし、愛の永遠性を問いかけている。スケールが大きく、ジャックと(彼の前に突如現れた)ジュリアの旅を通して、ユニークな物語が語られていく。これまで『マイノリティ・リポート』『バニラ・スカイ』『宇宙戦争』などのSF作品には出たが、それらとは全く異なった、見たことのないような作品」と語る。また「観客は観るたびに新しい発見をすることができるんだ」と1度ならず、2度、3度と映画を観てほしいとさりげなくアピールするあたりは、さすがの余裕っぷりだ。

『007/慰めの報酬』でのボンドガール役で一躍脚光を浴び、今年は主演作『故郷よ』も日本で公開され、本作でさらに注目されているオルガ(ものすごく細くて驚き!)は、トムとの共演について「とても誇りに思っているわ」と目を輝かせる。困難なスタントにも挑戦しているが、「トムが隣にいてくれたから、勇気や自信を持って撮影に臨むことができたの」とトムに感謝の念。アイスランド・ロケでの二人が乗るバイクシーンの撮影エピソードなどを、麗しい笑顔で楽しそうに振り返っていた。

トムにエスコートされるオルガ

本作ではトムが敵と戦うために空中戦が展開されるシーンが多いが、彼の長年のファンであれば、空中戦と言えば『トップガン』を思い起こす方も多いだろう。筆者もそのシーンを見て、「『トップガン』の進化形だな」と感じたものだ。トムは「飛行機を操縦するシーンはリアルに演じないとパイロットの友人に怒られるから、リアルに見えるように頑張った」と笑いを誘った。同時に「いかに重力に逆らいながら演技するかという点は監督ともディスカッションを重ねた」と、そこに至るまでの裏打ちされた努力を明かした。

また、トムは『トロン:レガシー』以来2作目の監督作となったコシンスキー監督について、「素晴らしい才能の持ち主」と評した。「デザイン力、発想力、音楽の使い方など、自分独特の世界をクリエイトする優れた監督であり、それだけではなく、細かい演技指導も行ってくれた」と絶賛。そのコシンスキー監督は「本作のアイディアを得てから完成まで8年かかった」と感慨深げ。監督は『アラビアのロレンス』や『2001年宇宙の旅』などの作品を意識したという。特に、「ブルースクリーンやCGに頼るのではなく、巨大なプロジェクションスクリーンに、撮影してきた景観を投影する手法をとった。これはまさに『2001年宇宙の旅』でスタンリー・キューブリック監督がとった方法と同じ。私の場合は、これを21世紀の技術を用いてアップデートさせたんだ」と、地に足のついた、リアルな映像を目指したことを熱く語った。

記者会見の様子

本作はトムとオルガの他に、英国期待の新進女優アンドレア・ライズブロー、オスカー俳優のモーガン・フリーマンとメリッサ・レオが脇を固める重厚な布陣も魅力的だ。トムが「とても素晴らしくて、ロマンチックな作品だから誇りを持って紹介したい。ぜひ皆さんに楽しんで観てほしい」と大プッシュする『オブリビオン』。“Oblivion”には「忘却」や「消滅」という意味が含まれている。見終わった後に、タイトルの持つ意味の深さを反芻し、きっと壮大な世界観に酔いしれることだろう。

会見の始まりと終わりには、トムはきちんとオルガをエスコート。日本では男優が女優をエスコートする光景はあまり見られないので、彼の自然な振る舞いに「いいわ~」と心を持って行かれてしまった。最後まで笑顔のトム、米Deadlineが『ミッション:インポッシブル5』への出演が正式に決定したと報じており、今後の活躍がますます楽しみになってきた。

▼作品情報▼
監督・原作・製作:ジョセフ・コシンスキー
出演:トム・クルーズ、モーガン・フリーマン、オルガ・キュリレンコ、アンドレア・ライズブロー、メリッサ・レオ
原題:OBLIVION
配給:東宝東和
公式サイト:http://oblivion-movie.jp/
(C) 2013 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
5月31日(金)TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー

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