米アカデミー賞外国語映画賞ノミネート有力『魔女と呼ばれた少女』ベルリンで銀熊女優賞を受賞した少女に注目!
来年に行われる第85回米アカデミー賞の外国語映画賞ショートリスト(ノミネート5作品の対象となる9作品)に選ばれた、カナダ映画『魔女と呼ばれた少女』の日本公開が2013年3月9日に決定した。シネマート新宿を皮切りに全国で順次公開される。
『魔女と呼ばれた少女』は、アフリカの子ども兵問題に衝撃を受けたカナダの新鋭キム・グエンが10年間あたため続けた企画で、未だ紛争の絶えないコンゴ民主共和国を舞台に、生と死、現実と幻想が交錯する魅惑の映像詩。
監督自らがストリートで見出したという、主演ラシェル・ムワンザにも注目したい。機関銃を携える凛々しき女神のカリスマ性から、恋する乙女の可憐さまでを見事に演じ、ベルリン国際映画祭で〈銀熊女優賞〉を受賞。トライベッカ映画祭でも〈作品賞〉〈主演女優賞〉をダブル受賞した衝撃作だ。
【物語】「私はコモナ。14歳。これから生まれるあなたに、“魔女”と呼ばれたママのすべてを話したい。死と隣り合わせの日々の中で、私は彼と出逢ったの」 平和な水辺の村から拉致され、反政府軍の兵士となったコモナは、死んだはずの人たちに導かれ、全滅必至のゲリラ戦から生還する。亡霊を見る力が勝利を招き、“魔女” と崇められるコモナだが、殺される運命を悟り、最愛の少年と逃避行の旅に出た。
原題:REBELLE/英題:WAR WITCH
監督・脚本:キム・グエン
出演:ラシェル・ムワンザほか
製作:2012年/カナダ映画/フランス語・リンガラ語/90分 [R-15]
提供・配給:彩プロ
© 2012 Productions KOMONA inc.
▼第85回米アカデミー賞の外国語映画賞ショートリスト一覧(9作品)
(カナダ)キム・グエン監督『魔女と呼ばれた少女』
(オーストリア)ミヒャエル・ハネケ監督『愛、アムール』
(チリ)パブロ・ラライン監督『No』
(デンマーク)ニコライ・アーセル監督『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』
(フランス)エリック・トレダノ/オリヴィエ・ナカシュ監督『最強のふたり』
(アイスランド)バルタザール・コルマウクル監督『The Deep』
(ノルウェー)エスペン・サンドベリ/ヨアヒム・ローニング監督『Kon-Tiki』
(ルーマニア)クリスティアン・ムンジウ監督『汚(けが)れなき祈り』
(スイス)ウルスラ・メイヤー監督『Sister』
日本代表に選ばれていたヤン・ヨンヒ監督『かぞくのくに』は残念ながらショートリストから外れた。最終的なノミネート5作品は来年の1月10日に発表される。