「明日泣く」色川武大の世界観が現代に復活!生きることに不器用な「男」と「女」が奏でる狂騒曲

「離婚」「狂人日記」などの純文学小説や、阿佐田哲也の名義で「麻雀放浪記」シリーズなどのギャンブル小説を生んだ、昭和最後の無頼派作家、色川武大。彼が1986年に発表した珠玉の短編「明日泣く」を、カルト的人気を誇る『不良番長』シリーズや『番格ロック』の内藤誠監督が25年ぶりのカムバック作として映画化!
昭和の空気が色濃い原作の世界観はそのままに、好き勝手をしながらもひょうひょうと綱渡りの人生を歩む若者たちのドラマとして仕上がっている。ジャズのリズムをバックに、賭けマージャンでその日暮らしを続ける新進小説家・武と、ジャズピアニストとしての成功を夢見るキッコの日々をアップテンポにつづっていく。

武を演じるのは、「江~姫たちの戦国~」「花さかりの君たちへ~イケメン☆パラダイス~2011」や、映画『十三人の刺客』などの話題作への出演が続く若手実力派・斎藤工。これまでの正統派なイケメンぶりから一転、ギャンブル狂いのアウトロー作家役で新境地を開く。自由奔放なキッコ役には、雑誌モデルとして注目され、最近では女優として活躍する汐見ゆかりが抜擢。
そして、ジャズ・パンクバンド“勝手にしやがれ”のリーダー・武藤昭平が天才ドラマー・島田を熱演。日本を代表するジャズピアニストで作曲家の渋谷毅がオリジナル楽曲を提供するなど音楽面で全面サポートしている。

■ストーリー
22歳で文芸誌の新人賞を獲得するもその後まったく書けなくなり、賭けマージャンばかりしてその日暮らしの生活を送る小説家の武(斎藤工)。ある日、知り合いのミュージシャンの島田(武藤昭平)に連れられて入ったジャズクラブで、高校の同級生・キッコ(汐見ゆかり)と再会する。ジャズピアニストとしての地位を確立するため、無邪気に男たちを振り回すキッコの存在に、どうしようもなく惹きつけられる一方で、どこか冷ややかな視線を送る武。
アメリカのニューオーリンズから来た憧れの黒人ドラマーと“定岡菊子トリオ”を結成したキッコ。ジャズクラブで演奏するも客足が伸びず、仲間にギャラを支払えなくなっていた。雀荘で賭けマージャンをしていた武に金を借して欲しいと頼むキッコだが、武は他人に貸せる金など持っていなかった。そこでキッコの提案により、武はとある大胆な勝負に挑むことに……。

●ジャズピアノ界の重鎮・渋谷毅&“勝手にしやがれ”の武藤昭平が奏でる聞き応え満点のジャズ
日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞した『嫌われ松子の一生』など数多くの映画音楽を手がけ、小沢健二の名盤「球体の奏でる音楽」にピアノで参加するなど、幅広い活躍を見せる日本を代表するジャズピアニストで作曲家の渋谷毅。彼が本作のためにオリジナル楽曲を提供し、劇中で重要な役割を担うジャズを見事に作り上げた。また、ジャズ・パンクバンド“勝手にしやがれ”のリーダー・武藤昭平が、売れっ子ドラマー役で出演。劇中でも迫力ある演奏シーンを披露。新旧ミュージシャンが演奏する臨場感あふれるジャズが、本格“和製ジャズ映画”を彩る。

11月19日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国順次公開

監督:内藤誠
出演:斎藤工 汐見ゆかり 武藤昭平(勝手にしやがれ)奥瀬繁 井端珠里 マービン・レノアー 坪内祐三 杉作J太郎 島田陽子[特別出演]/梅宮辰夫[特別出演]
原作:色川武大「明日泣く」(講談社文芸文庫「小さな部屋・明日泣く」所収)
製作:プレジュール、シネグリーオ
配給・宣伝:ブラウニー
2011年/カラー/ 76分
公式サイト:www.asunaku.com

(c)2011プレジュール / シネグリーオ

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