『バイオハザードⅣ アフターライフ』美男美女を愛でる

美しい男と女が大好きだ。いや、正確には強い美男、美女が大好きなのだ。銃器を手にした時に浮き出る腕の筋肉の影に、何とも形容しがたいカタルシスを感じる。

戦う美男美女を愛でる―これを悦びとしている者にとって、『バイオハザードⅣ アフターライフ』のヒロインとヒーローは、ありがた過ぎて涙が出そうなキャスティングである。主人公アリスを演じるのは、さすが元トップモデルという伸びやかな肢体で華麗なアクションを展開するミラ・ジョボヴィッチ。今作からアリスとともに戦う軍人クリスを演じるのは、元“脱獄王子”こと、人気TVシリーズ「プリズン・ブレイク」で大ブレイクしたウェントワース・ミラー。ガテン系の体格ながら、プリンストン大卒という隠しきれない知性がにじみ出ているところが女子的にはなんともそそる。

『バイオハザード』シリーズも4作目。ホラーでもありながら、今回アンデッド(ゾンビ)たちの出番は少なめ。正直に言ってしまうが、ストーリーは前3作の流れを説明する工夫に欠け、ゲーム上の人間関係をいきなり映画に反映させるあたり、話の展開はかなり強引。最大の見所というと、『アバター』と同様、3Dで撮影された完全3D映像と言っていい。奥へ奥へと広がる空間に観客を引きずりこむ。ここで、大のゲームオタクでもあるポール・W・S・アンダーソン監督は、ゲームのカット割そのままを再現した戦闘シーンまで登場させる映像へのこだわりも見せている。ひとつひとつのアクションの動きを丁寧に捉えるカメラ、多用されるスローモーション。この世の危機だというのにマニキュアばっちりのミラの指先ががっつり見えたって構やしない。美しいんだもの。

前3作の“一匹狼”とは異なり、『アフターライフ』では仲間とともに戦うことでより人間らしく、セクシーさを増すアリス。信頼で結ばれた仲間と、新たな戦いへと挑んでいく。(って、まだ続くんかい!)

『バイオハザードIV アフターライフ』

 
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
9月10日(金)より丸の内ピカデリーほか全世界同時公開

【製作・監督・脚本】ボール・W・S・アンダーソン

【出演】ミラ・ジョヴォヴィッチ/アリ・ラーター/ウェントワース・ミラーほか

公式サイト http://biohazard4.jp/

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