「イスラーム映画祭6」が2月20日(土)から開催

こんな時だからこそ、「映画を楽しみながら、世界を知るためにー」。

『結婚式、10日前』

今年も2月20日(土)から渋谷ユーロスペースを皮切りに、今年も全国3都市にて『イスラーム映画祭6』が開催されます。世界中がコロナ禍にあることもあって、目の前の不安から皆が内向きになっている今だからこそ、敢えて開催することに意義がある映画祭になっております。テレビではヨーロッパやアメリカの情報は伝えられてはいるものの、中東と紛争地帯や貧しい地域の今がどうなっているかは、なかなか伝えられていないところです。しかしながら、コロナ禍であっても、そうした紛争が止んでいるはずもなく、貧しい地域はむしろより厳しい状態に置かれていることは容易に想像ができるところです。

『ミナは歩いてゆく』

イエメンからは、内戦の傷痕が残る南部の港町アデンを舞台にした映画『結婚式10日前』(18イエメン)が上映されます。これは、イエメンで“史上初めて商業公開された”というコメディ映画です。和平合意後も依然住民襲撃が続いているスーダンからは、この国で史上7番目に作られたという長篇作品『汝は二十歳で死ぬ』(19スーダン)が。アフガニスタンからは、家が貧しいため学校に通いながら路上で物売りをしている12歳の少女の物語『ミナは歩いてゆく』(15アフガニスタン)が。他にもトルコ、レバノン、インド、アルジェリア、ベイルート、モロッコ、イラン、タイ、ドイツ、様々な国を舞台とした、全14作品(日本未公開作7本、アンコール作品4本)が上映される予定です。それぞれが、困難な状況下で撮影された作品です。そんな中でも希望を失っていない。彼らのそんな姿が、逆にコロナ禍にある私たちに希望と勇気を与えてくれるような気もします。

東京については、観る機会の少ない新作映画を比較的余裕をもって多くの方に鑑賞していただきたいという主催者の思いから、会期が初めて2週間となっています。毎回好評のトークセッションも感染対策徹底のうえ実地で行なわれます。イエメン、スーダン、パレスチナ、アルジェリア、アフガニスタンといった国や地域の現在へとつづく歴史や現状について専門家の方々とともに考えるよい機会となることでしょう。

会期

・渋谷ユーロスペース
2021年2月20日(土)~3月5日(金)⇒2月26日までと変更
※1週目は全日20時までに上映終了
※2週目は1日1回夜(緊急事態宣言が延長された場合2週目は春以降に延期)
             ↓
緊急事態宣言が延長されたため、2月27日から予定されていた2週目のプログラムは4月以降に延期し「イスラーム映画祭6延長戦」として開催されることになりました。

・名古屋シネマテーク
 春
・神戸・元町映画館
 2021年5月1日(土)~7日(金)

タイム・テーブル、作品の詳細についてはこちらから。
イスラーム映画祭 islamicff.com

上映作品

『結婚式、10日前/10 Days Before the Wedding』 (日本初公開)
監督:アムルー・ガマール/2018年・イエメン/121分

『私の娘の香り/Scent of My Dauther』 (日本初公開)
監督:オルグン・オズデミル/2019年・トルコ=アメリカ=フランス/96分

監督:アムジャド・アブー・アラー/2019年・スーダン=エジプト=仏=独=ノルウェー=カタール/102分

『ザ・タワー/The Tower』
監督:マッツ・グルードゥ/2018年・ノルウェー=フランス=スウェーデン/77分

『シェヘラザードの日記/Scheherazade’s Diary』 (日本初公開)
監督:ゼイナ・ダッカーシュ/2013年・レバノン/81分

『ラシーダ/Rachida』
監督:ヤミーナ・バシール=シュエーク/2002年・アルジェリア=フランス/94分

『痕跡 NSUナチ・アンダーグラウンドの犠牲者/Spuren – Die Opfer des NSU』 (日本初公開)
監督:アイスン・バデムソイ/2019年・ドイツ/81分

『ミナは歩いてゆく/Mina Walking』 (日本初公開)
監督:ユセフ・バラキ/2015年・アフガニスタン=カナダ/110分

『青い空、碧の海、真っ赤な大地/Blue Skies, Green Waters, Red Earth』 (日本初公開)
監督:サミール・ターヒル/2013年・インド/137分

『孤島の葬列/The Island Funeral』
監督:ピムパカー・トーウィラ/2015年・タイ/105分

★★★イスラーム映画祭6アンコール★★★
『長い旅/Le Grand Voyage』 (イスラーム映画祭2015)
監督:イスマエル・フェルーキ/2004年・モロッコ=仏=ブルガリア=トルコ/101分

『マリアの息子/The Son of Maryam』 (イスラーム映画祭2)
監督:ハミド・ジェベリ/1998年・イラン/72分

『ゲスト:アレッポ・トゥ・イスタンブール/The Guest: Aleppo to Istanbul』 (東京のみ)
監督:アンダチュ・ハズネダルオール/2017年・トルコ=ヨルダン/89分

『アル・リサーラ/ザ・メッセージ アラブ・バージョン/Al-Risâlah, The Message』 (東京のみ)
監督:ムスタファ・アッカド/1976年-2018年・リビア=モロッコ=エジプト=サウジアラビア/207分

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