映画音楽とデイヴィッド・フォスター。(来日記念コラムその2)

コンサートのスタートは、もちろんこの曲『セント・エルモス・ファイアー愛のテーマ』。
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もう懐かしすぎて涙出る人も多い映画じゃないかな。青春だよね。今回改めて観直してみて、やっぱ年代の古さか脚本や頼む酒やパーティのシーンのダサさは否めないと思った。でも、観終わった後の爽やかな感動は今も変わらない。デイヴィッドの代表作のひとつの映画音楽です。
ちなみに、この映画からはもうひとつデイヴィッドのヒット曲となった「MAN IN  MOTION」という曲があって、記憶喪失になった男として有名だったジョン・パーという歌手が唄って全米NO1ヒットになりました。僕はこの曲の方に思い入れが深いです。

次に、元シカゴのヴォーカルで、ソロでも活躍したピーター・セテラの「GLORY OF LOVE」。
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この曲は、『ベスト・キッド2』の主題歌です。これ、沖縄が舞台の映画でラストのデンデン太鼓のシーンも印象的だったね。最近ジェイデン君の『ベスト・キッド』がリバイバル公開されたのも記憶に新しい。この曲もデイヴィッド作曲の全米NO1ヒットです。ちなみに、セテラは日本映画『竹取物語』の主題歌「STAY WITH ME」、『プリティ・ウーマン』の挿入歌「NO EXPLANATION」も唄ってますが、この2つはデイヴィッドとは関係ありません。
19日のコンサート、セテラは体調が悪かったのか、高音があまり出ず苦しそうでした。

最後に、デイヴィッド映画音楽のメガヒット『ボディガード』。これをやらない訳にはいかんよね。「I HAVE NOTHING」と「I WILL ALWAYS LOVE YOU」の2曲をフィリピンの18歳の歌手、シャリースが唄いました。
今回のツアーはアジアツアーで、フィリピン・タイ・インドネシアなどを回るためシャリースが抜擢されたんだろうと思う。で、この少女が今回のコンサートのハイライトだった。
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もうこの子聴いて僕はぶっ飛んだ。今回のコンサートはこの子のためにこそあったコンサートだと思う。ホイットニーに勝るとも劣らない凄まじい歌唱力だった。
ホイットニー・ヒューストンはそれまでも多くのNO1ヒットになった曲があったのに、このボディガード以降、オールウェイズ・ラブ・ユーが彼女のシグネチャーソングになった。ただ、オールウェイズ・ラブ・ユーはデイヴィッドの作曲ではなく、編曲をした曲です。
実は僕はこのオールウェイズ・ラブ・ユーという曲は凡曲だと思う。オリジナルのドリー・パートン版を聴いてみると分かるだろうが、なんかのっぺりとしていて印象の薄い曲。曲としては、デイヴィッドが作曲した「I HAVE NOTHING」の方がはるかにいい。ここに、デイヴィッドのアレンジの素晴らしさを感じます。完全にアレンジの勝利。
ホイットニーはこの映画の成功で、他にも売れっ子プロデューサーだったベイビーフェイスが音楽の『ため息つかせて』や、ハンス・ジマーが音楽の『天使の贈り物』と映画出演をしたけど、『ボディガード』ほどのヒットはしませんでした。

今回のコンサートはこの3つが映画音楽のデイヴィッドでした。デイヴィッドは他にも『カラーパープル』『君がいた夏』『摩天楼はバラ色に』など多くの映画で音楽を手掛けています。興味のある人はぜひ調べてみてサントラ購入の参考にしてみて下さい。

音楽と映画は切っても切れないもので、その時代を切り取るもの。映画と音楽のコーナーでまたそういう話もしていきたいと思います。

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